**三尊は中央が最も高い三つの山、逆三尊は中央が最も深い三つの谷を使って、流れの変化を考える形です。**三つ並んだだけで売買の答えにはなりません。この記事では、間の谷や山を結ぶ線と、完成前後の違いを学びます。

人の肩と頭を横から描くと、左肩、頭、右肩のような形になります。この形に似ているため、三尊は「ヘッドアンドショルダー」とも呼ばれます。ただし、相場の図は顔の絵ではありません。左右がきれいにそろっていなくても、何を確かめる線かを読むことが大切です。

三尊では、まず上昇があったかを見る

は、上向きに進んだあと、最初の山、もっと高い中央の山、中央より低い右の山ができる形です。三つの山だけを探し、前の流れを無視すると、単なる上下まで三尊に見えてしまいます。

図1の架空の株では、左の山が1,200円、中央が1,300円、右が1,210円です。間の二つの谷はともに1,120円。この二つの谷を結ぶ線をといいます。

架空の左肩1200円頭1300円右肩1210円と1120円のネックラインを示す三尊図

図1:架空の日足終値。中央1,300円が最も高い三つの山。1,120円のネックラインを、右の山の後に下回るかを確認します。

右の山ができたように見えても、ネックラインより上なら候補の段階です。右の山の後で線を下回る動きを確認して、完成を考えます。「右肩だから次は必ず下がる」と、まだ見えていない未来を足さないようにしましょう。

右の山を、その場で決めつけない

価格が1,210円になった瞬間は、そこが右の山になるか、さらに上がって1,320円へ行くかは分かりません。後から見た図では山を簡単に選べますが、当時の情報だけでは候補です。

右の山だと思った場所から上がり、中央の高値を越えたら、最初の三尊の見方を見直します。形が崩れたのに「少し大きな右肩」と呼び直し続けると、外れたと判断する場所がなくなります。

また、二つの谷は同じ価格とは限りません。ネックラインが斜めになる場合は、右の山の後の時点で線が何円にあるかを読みます。線が右上がりか右下がりかだけで、強さを決めるものではありません。

逆三尊は、下落のあとに三つの谷

は上下を逆にした形です。下向きの流れのあとに、左の谷、もっと深い中央の谷、中央ほど深くない右の谷ができ、間の二つの山を結ぶ線を上回るか確認します。

図2では、左の谷1,000円、中央900円、右990円の間に1,080円の山があります。線を上へ越えた経路と、越えたあとに1,030円へ戻る経路を並べています。

架空の左谷1000円中央900円右谷990円、1080円の上抜けと失敗経路を示す逆三尊図

図2:架空の日足終値による逆三尊。中央900円の谷と1,080円の確認線。突破後に戻る可能性も、点線の別経路で示しています。

中央の最安値900円で買えた計算を、形を確認した取引の成績として扱ってはいけません。その時点では、右の谷も線の突破もまだありません。形が完成したあとの買値で考えると、必要な値幅や予定損失は違います。

「線を越えた」の条件を先に決める

日足のヒゲだけがネックラインを越える場合も、終値が越える場合もあります。どこで完成を検討するかを先に決めます。たとえば「日足の終値で線を上回ったら記録」とするのは、練習のための一例です。

確認を増やすほど万能になるわけではありません。二日続けて上にいるのを待つと、価格がすでに高くなっている場合があります。始める価格と、考えが外れたときに終える価格を一緒に比べる必要があります。

仮に逆三尊を見て1,100円で100株を買い、1,020円を終了の目安にすると、費用前の予定損失は8,000円です。見た目がきれいという理由で、この円額を省いてはいけません。急変で不利な価格になれば、予定より損失が広がります。

値幅の目標より、外れた場合も確認する

中央の山とネックラインの差などを、突破後の値幅の目安にする説明があります。三尊の例なら1,300円と1,120円の差は180円です。しかし、この高さを引いた場所へ必ず下がるわけではありません。

価格が途中で止まる場合も、線の反対側へ戻る場合もあります。目標だけを見て「利益の方が大きい」と考える前に、途中で終わる条件、数量、費用を整理しましょう。目標は予定、成立した損益は結果です。

実際のケース:CMEとFidelityが扱う確認点

CME Groupの公式教材は、上昇後にできる肩・頭・肩の並びや、間の谷に注目する見方を紹介しています。形が完成する前には判断が難しい点も扱う、実在する学習用の説明です。

Fidelityの公式チャート教材でも、三尊や逆三尊、線の突破と確認の条件が紹介されています。公式教材に載っていることと、その後の値動きが必ず当たることは別です。

ここにある価格や日数、二つの図は独自の架空例です。特定の投資家の取引や実績を再現したものではなく、成功確率も示していません。

三つの山を数える前に、時間をそろえる

5分足と日足では、三つの山ができるまでの時間が違います。同じ名前でも同じ値幅になるとは限りません。時間足、観察期間、山や谷を決めた日を残します。

大きな山の中に小さな山が含まれることもあります。全部を同じ形として数えず、どの大きさの波を選んだかを一文で説明してください。理由が書けなければ、無理に呼び名を付けず、まだ分からない例として残しても大丈夫です。

まとめ:三つ並んだ形と、完成を分ける

三尊は中央が高い山、逆三尊は中央が深い谷です。ネックラインを確認し、完成を考える条件と見直す条件を一緒に決めます。過去の最も有利な価格で、完成後の判断ができたことにはしません。

次は、自分の口座で見えた順番を残そう

日足の右側を隠し、左の山や谷から順に開きます。中央、右側、ネックラインの突破をいつ確認できたかを書き、崩れた例も一つ探してください。取引しなくても、この順番の練習はできます。

口座がない人は、過去の移動、線の保存、画像の記録を口座・ツールの比較で確かめられます。売買には損失のリスクがあり、三尊という名前が損失を防ぐわけではありません。まずは図のどこを見たかを説明してみましょう。