**は、2つの通貨を交換する値段の変化などで、お金が増えたり減ったりする取引です。株主になる取引ではなく、利益も元本も保証されません。**この記事では、ドル円を例に、値動きと数量が損益へどうつながるかを確かめます。

海外旅行で「1ドルを買うのに何円必要か」を調べる場面を思い浮かべてください。1ドル150円なら、100ドルを買うための計算上の代金は15,000円。160円なら16,000円です。FXでもこの交換比率を見ますが、旅行用の紙幣を受け取ることが目的の取引とは仕組みが異なります。

ドル円は、ドル1つを円で測る値段

ドルと円の組合せは「通貨ペア」と呼び、USD/JPYなどと表示されます。ドル円が150円から151円へ上がると、1ドルを手に入れるために必要な円が増えます。ドルの価値が円に対して高くなるため、ドル高・円安です。

149円へ下がれば、1ドルに必要な円は減ります。ドル安・円高です。「上がったのに円安」という言い方が紛らわしい場合は、「ドルを買うのに何円か」と言葉に戻してみます。何の通貨を基準にしているかが分かると、丸暗記を減らせます。

1ドルを買うのに何円?。149円:ドル安・円高。150円:比較の基準。151円:ドル高・円安。本文と図注の条件を参照。

図1:1ドルの交換比率を比べた架空例。149・150・151円は現在の相場や予想ではありません。

FXは通貨の組合せの価格を売買するため、会社の業績や議決権と直接結び付く株式とは違います。ドル円を買っても米国の会社の持ち主になるわけではなく、企業の配当も受け取りません。何を持つ取引なのかを、株と混ぜずに理解します。

買いから始めた場合は、上昇がプラスへつながる

架空の例で、1,000ドルを1ドル150円で買い、同じ日の中に売るとします。取引金額は150,000円です。151円で売れれば、1ドル当たり1円の差に1,000ドルを掛け、1,000円のプラスになります。

149円で売れば、1,000円のマイナスです。ここでは買値と売値を実際に成立した価格と仮定し、価格差にスプレッドを含むものとします。別途手数料、スワップ、税金は除きます。同じ1円の動きでも、10,000ドルなら損益は10倍になります。

FXには売りから始める方法もあります。先に150円で売り、149円で買い戻せれば、同じ1,000ドルなら差額1,000円がプラス。151円で買い戻せば1,000円がマイナスです。値下がりでも利益の可能性がありますが、上がる場面の損失を同時に引き受けます。

証拠金は、取引金額そのものではない

FXでは取引を支えるを預けます。証拠金5万円で15万円分の取引をするなら、取引金額は証拠金の3倍です。この比率をといいます。単純に銀行から15万円を借りて紙幣を買う例と同じではありません。

証拠金5万円に対し、1,000ドルを150円で買う取引金額は15万円で3倍。1円の上下で損益は1,000円ずつ変わる。

図2:証拠金50,000円、1,000ドル×150円=取引金額150,000円の架空例。同日中の1円の上下で、損益は±1,000円。費用条件は本文参照。

損益を決めるのは、預けたお金だけでなく、動かす通貨の数量です。同じ5万円でも、1,000ドルと5,000ドルを取引したときでは、1円の動きによる増減が5倍違います。残高が同じだからリスクも同じ、と考えてはいけません。

個人の国内店頭FXでは、取引金額の4%以上の証拠金が必要で、レバレッジは25倍以下というルールがあります。ただし25倍まで使うべきという意味ではありません。必要最低額ぎりぎりでは、小さい値動きでも取引を続けられなくなる可能性があります。

持っている間の変化と終了の仕組み

まだ取引を終えていない間も、価格が変わればその時点の損益が動きます。取引を終えることをといいます。買った取引を売って閉じるなどして、損益を確定させるのが基本です。

証拠金の状態が会社の基準を下回ると、会社が取引を終了するが行われる場合があります。自分が指定する逆指値とは別です。急変では、預けた証拠金を超える損失になる可能性があり、「自動で止まるから安心」とは言えません。

買う価格と売る価格の差であるや、日をまたいで持つときのスワップの受払もあります。FXは値段が上がるか下がるかを当てるだけの話ではありません。費用、保有時間、数量が重なって、自分のお金の変化につながります。

価格を動かす材料には、国の金利や景気、物価、政治上の出来事などがあります。材料の名前を知っていても、発表の後に上がるか下がるかが一つに決まるわけではありません。参加者が事前に何を予想していたかでも反応が変わります。

世界の市場で取引が続く時間帯でも、会社の保守時間や休日には注文できない場合があります。週末をまたいで、休み明けに価格が離れて始まることもあります。取引できる時間と、自分が画面を確認できる時間を合わせて考えることが、数量を決める準備になります。

実際のケース:金融庁の説明でルールを確認する

金融庁のFXの解説には、個人の店頭FXの証拠金やロスカット、損失の注意が示されています。松井証券の取引ルールでは、実際の商品で取引単位や注文の扱いを確認できます。

公的なルールと各社の商品条件を分けて読むのが実際の調べ方です。法令上の上限と、その会社で選べる最小数量は別の情報だからです。この記事の5万円や1,000ドルは練習用で、会社が推奨する予算でも、利益が出る設定でもありません。

まとめ:交換の値段と数量から損益を見る

FXでは通貨ペアの価格差などで損益が生じます。買いか売りかで有利な方向が変わり、数量が増えると利益も損失も大きくなります。証拠金と取引金額を分け、費用とロスカットの限界も確認しましょう。

次は、1円動いた金額を計算しよう

口座がある人は、ドル円の買値と売値、最小数量、必要証拠金の欄を探します。注文は確定せず、1円逆に動いたときの損失を書いてください。初めての人はFX口座の条件を比較するへ進み、デモや公式教材で練習します。生活費を使わず、分からない数字を残したまま取引を始めないことが大切です。