**ダブルトップとダブルボトムは、二つの山や谷を使い、流れが変わる可能性を考える形です。**M字やW字が見えただけでは完成と決めません。この記事では、間にある谷や山の価格を確認し、完成前と後を分けて読む練習をします。

同じ高さの坂を二度上り、どちらも先へ進めなかった様子を思い浮かべてください。「勢いが弱ったのかな」と考える材料にはなります。でも三度目に越える場合もあります。山が二つあるだけで、その次の道は決まりません。

二つの山ができるダブルトップ

は、上昇のあと、近い高さの山が二つできる形です。二つの山の間の谷を下回る動きを確認して、完成を考えます。その谷の価格へ引く目印をと呼びます。

図1は、架空の株が1,000円から上昇し、1,200円、1,195円と二つの山を作る例です。間の谷は1,100円。二つ目の山までなら候補で、その後1,100円を下回るかを観察します。

架空の日足で二つの山1200円と1195円、谷1100円のネックライン下抜けと高値更新の別経路を示す図

図1:架空の終値によるダブルトップ。間の谷1,100円を下回る前と後を分け、もう一度高値を越える別経路も示しています。

二つ目の山が少し低いだけで、必ず売りが強いと決まるわけではありません。山の高さは完全に同じでなくてもよい一方、どれくらいの差を近いとみなすかは読み手で変わります。練習では、どの山を選んだかを記録しましょう。

「まだ山の途中」と「山だった」を分ける

価格が1,190円へ来た時点では、そこで止まるか、そのまま1,220円へ上がるかは分かりません。右側の値動きが見える図では、後から二つ目の山を簡単に選べますが、当時も同じように見えたとは限りません。

図1の点線は、そのまま高値を越える別の道です。この場合は、二つ山になるという最初の見方を見直します。どんな上昇にも無理にMの形を探すのではなく、形にならなかった例も残すことが大切です。

また、日足の途中でネックラインを下回っても、終値で上へ戻る場合があります。「終値で下回ったら完成を検討する」など、判定する時点も先に決めます。確認を待つことは、損失をなくす方法ではありません。

二つの谷ができるダブルボトム

は逆向きです。下落のあとに近い深さの谷が二つでき、その間の山の価格を上回る動きを確認します。見た目はWに似ていますが、下の形だけでなく、間の山を越えるかが観察点です。

図2の架空例では、1,000円と1,010円の谷の間に、1,100円の山があります。二つ目の谷から少し上がっただけでは候補です。1,100円を上回ったあとでも、下へ戻ることはあります。

架空の二つの谷1000円と1010円、間の山1100円突破とその後の失敗経路を示す図

図2:架空の終値によるダブルボトム。二つの谷の間の1,100円を確認点とし、突破後に1,060円へ戻る別経路も表示しています。

最初の谷で買えなかったからといって、二つ目の谷が必ず買い場になるわけではありません。そのまま新しい安値をつければ下落が続く場合もあります。「安い」ことと「下落が終わった」ことは別に考えましょう。

値幅の目安は、到着の約束ではない

形の高さを使って、突破後の目標を考える説明があります。たとえば山が1,200円、谷が1,100円なら高さは100円。1,100円から100円下の1,000円を、下側の目安として計算する方法です。

この足し引きは図形から置いた目安であり、実際にそこへ届く確率や時間を示しません。途中で止まることも、目安より遠くへ動くこともあります。図の形がきれいでも、利益の円額まで決まったわけではありません。

仮に1,110円で100株を買い、1,070円で終える計画なら、費用前の予定損失は4,000円です。目標までの差だけを見ず、反対方向の差と費用も一緒に計算します。急変で予定の価格で売れなければ、損失はその額を超えます。

同じ形でも、山と谷の値幅が10円の株と100円の株では、同じ株数の損益は違います。形の名前だけで数量を同じにせず、開始と終了の価格差を円で確かめます。価格差を無視したまま図の大きさだけを比べないようにしましょう。

実際のケース:CMEの教材は突破を確認点にする

CME Groupの公式教材は、二つ山では間の谷を下回ること、二つ谷では間の山を上回ることを、形の確認点として紹介しています。山や谷の候補と完成を分ける、実在の教材の例です。

Fidelityの公式チャート教材でも、ダブルトップやダブルボトムと、突破の確認や失敗を扱っています。確認の方法があることと、未来に同じ成果が出ることは別です。

この記事の図は公式図の転載ではなく、独自に作った架空例です。特定の会社や個人がこの形で利益を得た事実を示すものではありません。

同じ期間で、できなかった形も数える

一日分の山と、半年かけた山を、同じ取引の材料として混ぜないようにしましょう。時間足と表示する期間を固定し、二つの山や谷の間に何本の足があるかも記録します。

あとから線を少しずつ動かして、全部の例を完成にすると練習の意味が薄れます。「山は二つ見えたが、谷を割らずに上がった」「線を越えたが元へ戻った」のように、途中の事実をそのまま書きます。呼び名よりも、何が起きたかを説明することを優先します。

まとめ:MやWの形だけで、先を決めない

二つの山や谷は候補であり、間の谷や山を越えるかが確認点です。完成を考える条件と、見方をやめる条件を一組で持ちましょう。完成を確認しても、その後の方向や利益は保証されません。

次は、自分の口座で候補と完成を分けよう

日足を一つ選び、右側を隠して二つ山・二つ谷の候補を探します。ネックラインを一本引き、次の足から一日ずつ開いて、越えたか、戻ったかを記録してください。うまくいかなかった例も一つ残しましょう。

口座がなければ、水平線や画像保存の使いやすさを口座・ツールの比較で確認できます。売買には損失があり、図形の名前だけで注文する必要はありません。まずは観察の言葉をそろえる練習です。